足の爪が痛い原因は何？考えられる症状・病気の特徴と治し方をご紹介

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「なぜか足の爪が痛い……」「足の爪の痛みを治すにはどうしたらよいの？」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。足の爪が痛い原因には、何らかの病気が関わっている可能性があるため、放置せずに適切な対処をする必要があります。

今回の記事では、足の爪が痛い原因や、考えられる症状、治し方などについてご紹介します。足の爪の痛みにお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。

足の爪が痛い原因は？考えられる症状・病気

足の裏に痛みを感じる場合、何らかの病気が原因となっている可能性があります。ここからは、考えられる症状や病気、治し方などについてご紹介します。

巻き爪

巻き爪とは、爪の先端部分が内側に巻いている症状のことです。巻き爪は足の親指で発生することが多いですが、他の爪や手の指で起こるケースもあります。

巻き爪が生じる原因には、以下のようなものがあります。

間違った爪切りをしている
足に合わない靴を履いている
不適切な靴の履き方をしている
歩く量が少ない
歩き方に問題がある
爪が乾燥している
扁平足、外反母趾などの影響
先天的な骨格の影響

巻き爪の原因には、歩き方や爪の切り方などの生活習慣の他に、遺伝的な影響や病気の影響などがあります。原因を突き止めたうえで、適切な治療を受けることが重要です。

巻き爪になってしまう原因とは？考えられる7つのこと・対処法を解説

巻き爪の治し方

巻き爪の症状が軽い場合は、次のようなセルフケアをして様子を見るとよいでしょう。

矯正グッズを使う
正しい爪切りを行う（スクエアカット）
自分の足に合った靴を履く
歩く機会を増やす
歩き方を見直す
爪の保湿を習慣にする
ネイルをしている場合は、改善するまでお休みする

ジェルネイルやマニキュアをしている方は、除光液の影響によって爪が乾燥しやすいため、巻き爪が落ち着くまではネイルを控えましょう。

巻き爪の治し方は？6つのセルフケア・受診すべき症状について解説

一方で巻き爪の症状が重度の場合は、皮膚科や形成外科、フットケア外来を受診して適切な治療を受けましょう。巻き爪の治療法には、以下のようなものがあります。

クリップを用いた矯正治療（クリップ法）
ワイヤーを用いた矯正治療（ワイヤー法）
プレートを用いた矯正治療
ガター法
爪の部分切除
手術治療

皮膚科やフットケア外来では、手術によらない保存的治療を行うことが多いです。保存的治療で改善が見られない場合は、形成外科などで手術を受けることになります。

なお、巻き爪の治し方や治療法については、以下の記事でも詳しく解説しています。こちらもぜひ参考にしてみてください。

巻き爪の治療方法とは？病院で行う保存的治療・外科的治療について解説

専門医のワンポイントコメント

巻き爪に対応してくれる医療機関を探すのが難しい場合があります。病院の探し方について解説した記事も参考にしてください。

簗医師の解説記事：https://medical-media.jp/column/when-it-becomes-an-ingrown-nail/

陥入爪

陥入爪とは、爪の先や端が周囲の皮膚に食い込むことによって、痛みや腫れ、傷、化膿などが生じる症状のことです。陥入爪は巻き爪と異なり、爪が必ずしも巻いているとは限りません。痛みのない巻き爪に比較すると、炎症悪化のリスクが高いため、症状が悪化する前に病院を受診する必要があります。

陥入爪が起こる主な原因は深爪です。また巻き爪により、陥入爪になることもあります。さらに、歩き方や足に合わない靴、先天的な爪の大きさなどによっても陥入爪が起こるリスクがあるのです。

陥入爪の原因とは？爪切りや生活を見直して予防しよう！

陥入爪の治し方

陥入爪の症状が軽度な場合は、以下のようなセルフケアで様子を見るのもひとつの手です。

爪を伸ばし、正しい爪切りを行う
自分の足に合った靴を正しく履く
歩き方を見直す

爪切りの際には、端が食い込まないように角を少し残して切るのがポイントです。また、巻き爪が原因で陥入爪になっている場合、巻き爪を改善する市販の矯正グッズの使用もおすすめです。

ただし陥入爪に強い痛みや化膿、腫れ、肉芽などの症状がともなう場合は、速やかに医療機関を受診しましょう。陥入爪の治療は、皮膚科、形成外科、フットケア外来などで受けられます。

病院で受けられる陥入爪の治療とは？保存的治療・外科的治療に分けてご紹介

爪周囲炎（ひょう疽）

爪周囲炎とは、爪の周りにある皮膚に細菌感染が発生し、炎症を起こす疾患です。炎症部分は赤く腫れあがり、痛みや膿がともなうこともあります。爪周囲炎の原因は、主に以下のとおりです。

ささくれ
深爪

爪周囲炎を防ぐためには、深爪にならない爪の切り方や、保湿を徹底するのが重要です。

爪周囲炎（ひょう疽）の治し方

痛いと感じる部分を冷やすことによって、痛みが和らぐ可能性があります。患部が化膿している場合、病院に行くまで毎日やさしく泡で洗浄し、清潔な水で洗い流しましょう。ただし洗う際には、強く絞ったり押したりしないでください。

爪周囲炎は放っておくと悪化する恐れがあります。また、抗生物質の内服が必要になることも多いため、なるべく早めに皮膚科を受診しましょう。とくに膿や激しい痛みがともなう場合は、放置しないでください。

ケガの影響

足の爪が痛いと感じる場合、指が骨折または打撲している可能性もあります。また爪の下部分で内出血が生じている場合や、ジンジン・ズキズキとした痛みがある場合は、爪下血腫と呼ばれる状態になっている可能性があります。

ケガによる爪の痛みの治し方

骨折や打撲を放置していると症状が悪化する恐れがあるため、放置せずに速やかに病院を受診しましょう。爪下血腫の場合、病院で血を抜いてもらうことで、痛みが緩和する可能性があります。骨折や打撲などのケガが疑われる場合は、形成外科や整形外科を受診するのがおすすめです。

グロムス腫瘍

グロムス腫瘍とは、爪の根元部分などにできる良性腫瘍です。爪の痛みや変形を起こし、とくに寒い時期に強い痛みが出やすい特徴があります。

グロムス腫瘍の治し方

グロムス腫瘍は、手術によって腫瘍を摘出する治療法が一般的です。発症が疑われる場合は、速やかに形成外科を受診してください。

外骨腫

外骨腫とは、原発性骨腫瘍のなかで最も多い骨の腫瘍です。 骨幹端部（骨の端）にツノのように膨らんで盛り上がります。この腫瘍が爪の下にある骨（末節骨）に発生すると痛みをともないます。

外骨腫の治し方

外骨腫は、手術によって腫瘍を摘出する治療法が一般的です。発症が疑われる場合は、速やかに形成外科を受診してください。

爪白癬（爪水虫）

爪白癬（爪水虫）とは、白癬というカビの一種が爪に感染する疾患です。中高年の男性に多く見られ、症状が悪化すると爪が白っぽく濁ったり、過度に分厚くなったりします。また爪が割れやすくなり、割れた部分から細菌感染などを起こすリスクが高まります。

爪白癬（爪水虫）の治し方

爪白癬（爪水虫）になった場合、殺菌作用のある外用薬や内服薬を使用した治療を行うことが多いです。症状が疑われる場合は、皮膚科などを受診しましょう。

爪部悪性黒色腫

爪部悪性黒色腫とは、爪に発生するがんのことです。初期段階では軽い変色や変形などが見られる程度ですが、重度になると爪や爪の周囲が黒くなり、わずかな刺激でも細菌感染や出血を起こしやすくなります。

爪部悪性黒色腫の治し方

爪部悪性黒色腫の治療法は、手術が一般的です。がんの部分を含めて広範囲を切除します。切除ができない事例に対しては、抗がん剤治療を採用する場合もあります。

足の爪の痛みで、病院を受診すべき目安は？

足の爪の痛みで、病院を受診すべき目安は、疑われる症状や病気によって以下のように異なります。

疑われる症状・病気	病院を受診する目安
巻き爪、陥入爪、爪周囲炎	・痛みが強い場合・セルフケアで改善しない場合
外傷	・時間が経過しても痛みが引かない場合・打撲や骨折の疑いがある場合
グロムス腫瘍、外骨腫、爪白癬（爪水虫）、爪部悪性黒色腫	・気になったらすぐに