ランニングで巻き爪になることはある?足に合った靴で楽しく走ろう

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「ランニングをして巻き爪になるって本当?」「ランニングと巻き爪は関係あるの?」と疑問に思われている方もいるのではないでしょうか。ランニングは「巻き爪」の直接的な原因にはなりにくいですが、誤った靴の選び方などをすると巻き爪を引き起こす可能性もあります。また、爪が両側の皮膚に食い込む「陥入爪」にも注意が必要です。

 

今回の記事では、ランニングと巻き爪の関係性などについてご紹介します。足の健康を保ちながらランニングをしたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

専門医のワンポイントコメント

一般的に「巻き爪」と「陥入爪」という言葉は混同して使われている場合がありますが「巻き爪」と「陥入爪」は別の状態を表します。

 

この記事ではわかりやすいように一部「陥入爪」を含めて「巻き爪」という言葉で表現している場合があります。違いについての詳細は解説記事を参照してください。

 

  • 巻き爪=爪甲が彎曲した状態
  • 陥入爪=爪甲が側爪郭に陥入し炎症を引き起こした状態

 

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/basic/#s5

巻き爪になってしまう原因

素足

巻き爪になってしまう原因としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 間違った爪切りをしている
  • 足に合わない靴を履いている
  • 不適切な靴の履き方をしている
  • 歩く量が少ない
  • 歩き方に問題がある
  • 爪が乾燥している
  • 扁平足、外反母趾などの影響
  • 先天的な骨格の影響

 

巻き爪の原因としては、爪切りのやり方や歩き方などの生活習慣のほかに、遺伝的な影響や病気の影響などがあります。原因を突き止めた上で、適切な治療や予防をすることが重要です。

専門医のワンポイントコメント

巻き爪になる原因は大きく分けて、以下の3つです。

 

  • 境的要因
  • 遺伝的要因
  • 病的要因

 

以下の記事でくわしく解説しているため、ぜひチェックしてください。

 

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/selfcare/#s1

ランニングの継続により巻き爪になることはある?

ランニングをする人の足元

結論からいうと、ランニングが直接の原因で巻き爪になる可能性は低いといえます。しかし足に合わない靴や深爪などの条件が重なると、ランニングが間接的な原因となって巻き爪になる恐れがあります。また、爪が食い込み炎症を引き起こす「陥入爪」にも注意が必要です。

 

ここからは、ランニングが間接的に巻き爪を引き起こすケースについてご紹介します。

「足に合わない靴」でのランニング

足よりもサイズの大きい靴を履いてランニングをすると、足を踏み出すたびに靴のなかで足が前後に動き、爪に衝撃が加わり続けます。反対に靴のサイズが小さすぎると、爪の部分が靴からの圧力を受け続ける状態になるのです。

 

このように、足に合わない靴は爪に負担をかけるため、その状態で長時間のランニングを行うと爪が大きなダメージを受けて巻き爪になるリスクが高まります。

ランニングによる「深爪」

ランニングをするとシューズ内に蒸れが生じ、爪が柔らかくなります。柔らかくなった状態の爪が靴と摩擦し続けると、爪が次第に削れて深爪になる恐れがあるのです。深爪になると爪の先端が皮膚に食い込んで内側に巻き込み、巻き爪になりやすくなります。

ランニングによる巻き爪を対策する方法

外をランニングする女性

ここからは、ランニングによる巻き爪を対策する方法についてご紹介します。

自分の足に合った靴を、正しく履く

巻き爪を予防するためには、靴の選び方や履き方に注意しましょう。巻き爪を防ぐ靴を選ぶには、以下の項目をチェックしてください。

 

  • つま先に余裕がある
  • 足指の上部分に余裕がある
  • 足の甲(足首)がしっかり固定できる

 

歩いているときに、足は靴の内部で1cm程度動いているといわれています。そのため正しい歩き方をキープするためには、足先に1〜1.5cmほど余裕がある靴を選択するのがおすすめです。

 

また足指の上部分のスペースが狭すぎても、爪にかかる負担が大きくなります。つま先にかけて幅が狭くなる形状のシューズではなく、足指の上部分に十分余裕があるものを選びましょう。

 

また靴を履くときには、かかとの部分をトントンと叩いて、靴に足首を密着させた状態で靴紐などで固定してください。足の甲から足首にかけての部分が固定されていないと、ランニング時に靴の内部で足が大きく動き、巻き爪の原因となります。

専門医のワンポイントコメント

靴の選定や正しい履き方は、巻き爪予防のためにとても重要です。以下の記事では、靴の選び方や履き方を画像付きで分かりやすく解説しています。

 

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/selfcare/#s2

足を清潔に保ち、保湿を心がける

爪に汚れがたまっていると、巻き爪にともなう炎症が起こりやすいです。また爪が乾燥していると、外部からのダメージを受けて爪が変形しやすくなります。こうした事態を防ぐために、爪をきれいに洗浄して清潔に保ち、しっかり保湿することが大切です。

 

洗浄および保湿ケアをすると、毎日足の爪を触って状態を確かめられるメリットもあります。爪トラブルに早めに気づくためにも、爪のケアを習慣にしましょう。

巻き爪になってしまった場合の対処法

ここからは、巻き爪になってしまった場合の対処法についてご紹介します。

➀軽度の場合はセルフケアを行う

テーピング

巻き爪の症状が軽度の場合は、セルフケアによって改善を試みましょう。セルフケアの方法としては、以下のようなものがあります。

 

  • コットンパッキング法
  • テーピング法
  • 矯正グッズの使用

 

コットンパッキング法とは、皮膚と爪の間にコットンなどを詰め込んで、爪の食い込みを防ぐ方法です。またテーピング法とは、絆創膏やテープを使用して爪の周りの皮膚を引っ張り、爪と皮膚の隙間を広げるやり方を指します。

 

セルフケアで巻き爪を矯正するなら、巻き爪矯正グッズを使用するのもおすすめです。そのなかでも「ネイル・エイド」は、高い矯正力をもつため変形の進んだ爪にも使えます。爪に装着したときに器具の厚さが目立たないので、ランニングに併用するのも良いと思います。初心者の方でも扱いやすくなっているので、ぜひ試してみてください。

②中~重度の場合は、病院(医療機関)を受診する

看護師の問診

巻き爪とともに痛みや炎症がある場合は、医療機関で治療を受けましょう。巻き爪の治療は、フットケアや皮膚科、形成外科で受けられます。巻き爪の治療法としては、以下のようなものがあります。

 

  • クリップを用いた矯正治療(クリップ法)
  • ワイヤーを用いた矯正治療(ワイヤー法)
  • プレートを用いた矯正治療
  • ガター法
  • 爪の部分切除
  • 手術治療

 

フットケア外来や皮膚科では、手術によらない保存的治療をするのが一般的です。保存的治療で改善されない場合は、形成外科で手術を受けるケースもあります。

 

病院での治療については以下の記事でくわしく解説していますので、チェックしてみてください。

 

専門医のワンポイントコメント

巻き爪の治療方法はクリップやワイヤー、プレートなどを用いた矯正治療から手術治療まで多岐にわたります。

 

ご自身の症状に合った治療を受けるために、巻き爪や治療に関する正しい知識を身につけましょう。

 

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/treatment/

まとめ

今回は、ランニングと巻き爪の関係などについてご紹介しました。ランニングによって巻き爪を誘発しないためには、足に合った靴を履くことや、爪のケアを徹底することが重要です。

 

軽度の巻き爪になってしまった場合は、巻き爪矯正器具である「ネイル・エイド」の使用をおすすめします。ネイル・エイドは装着時に器具の厚みが目立たないため、ランニングなどの軽い運動時にも利用可能です。初めての方でも使いやすい点が魅力です。巻き爪を改善させてランニングを楽しみたい方は、ぜひチェックしてみてください。

 

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専門医のワンポイントコメント

適切なフットウェア環境のもとでランニングを行う場合は、むしろ下から爪を押し上げる力が働くランニングは巻き爪予防の効果があると考えています。

 

ただし、フットウェア環境が適切でないと圧迫などの負担で、巻き爪を助長したり陥入爪を発症したりするため注意が必要です。

 

それをふまえて、今回の記事を参考にしていただければと思います。

【監修 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎医師】