眉下切開のダウンタイムは?腫れにくい手術と術後のケア、期間と経過を詳しく解説
まぶたのブログ 形成外科専門医 簗 由一郎(最終更新日
眉下切開のダウンタイムは?自分でできるケアの方法、期間や経過を形成外科専門医が解説
眉下切開は、眼瞼下垂主手術や美容外科手術の一つで、視野を広げたり、目元のたるみやしわを改善するために行われます。
眉下切開をやってみたいけど、手術後のダウンタイムが気になる…..、という方も多いかもしれません。
眉下切開のダウンタイムの期間や経過、私が意識している術後の腫れを抑えるための術中の工夫や、患者さんに協力してもらう術後ケアについて解説します。
眉下切開のダウンタイムは?
眉下切開のダウンタイムは約1週間です。青あざの内出血が少しずつ黄色になり吸収されていきます。ダウンタイムを短くするためには、手術時の工夫と、術後のケアが重要です。
眉下切開の術後は色味が少し目立ちますが、むくむような腫れは続かないので、メイクでカバーが可能です。(縫合部以外のメイクは翌日から、縫合部は抜糸後から可能です)
この記事は、埼玉や東京を中心に12の病院やクリニックで、眼瞼下垂を代表とした「まぶたの手術」を執刀し、眼形成外科を専門の一つとして、広く活躍している形成外科専門医の簗医師が監修しています。簗医師の治療希望の方はこちら
眉下切開のダウンタイムの詳細
眉下切開後のダウンタイムは、多くの場合1週間程度です。この間に腫れや内出血、痛みが現れますが、徐々に軽減していきますので安心してください。ダウンタイムを短くするためには、手術時の工夫と、術後ダウンタイム中の適切なケアが重要です
ダウンタイムの期間
施術当日から翌日まで
施術当日は、切開した部分を中心に軽度の上まぶたの腫れや内出血が見られます。翌日はむくみが強く出現しやすいため、まぶたが大きく腫れて見える可能性があります。
2日目から3日目まで
施術後2日目から3日目までは、腫れ・むくみが強く現れます。施術翌日よりも上まぶたのむくみ・腫れは軽減しますが、下まぶたや鼻の目元・目頭にむくみが出やすくなります。クーリングや処方薬の内服などでケアし、激しい運動や長時間の入浴は避けるようにしましょう。
4日目から1週間まで
腫れが徐々に引き、赤みも落ち着くため、仕事への復帰などが可能になります。個人差はありますが、痛みや違和感が軽減してくる時期です。1週間後は内出血が少しずつ吸収され、上瞼が黄色くなっています。
1週間以降
患部の状態が良好であれば、抜糸を行います。大きな腫れや色味はほぼ治まります。メイクでカバーすることで多くの人が普段の生活に戻れる状態になります。術後の経過には個人差があるため、不安な事があれば、抜糸の時に医師に相談すると良いでしょう
ダウンタイム中の症状と経過
ダウンタイム中の主な症状は、腫れと内出血です。また、術後は目元に違和感を感じることもあります。眉下切開の場合、腫れよりも内出血が気になる事が多いです。痛みはそこまで強くはありません、鎮痛薬の内服でコントロールできる範囲です。
腫れのピークとその後の緩和
術後の腫れは2日目から3日目がピークです。この期間中は、後述しますが腫れを和らげるために良く冷やす事が重要です。その後は、腫れが徐々に引いていき、1週間を過ぎる頃には大幅に落ち着くことが多いです。
痛みや違和感について
眉下切開後の痛みは通常は軽度で、痛み止めを使用することでコントロール可能です。抜糸後に、創部の違和感や、押したり触ったりすると少し痛みがでたりする場合があります。この違和感は数か月かけて少しずつ落ち着いてきます。
私は数多くの眉下切開の手術を経験していますが、手術後半年を経過して痛みを訴える患者さんはいままでいらっしゃらなかったので、その点はご安心下さい。
眉下切開の長期ダウンタイムの経過
眉下切開の長期経過の写真です。この症例術後1か月では傷が少し目立つ方ですが、3か月以降ではほとんど傷跡が分からない状態になっています。その後、年単位で傷がなじんできます。
眉下切開の傷跡の経過は、手術時に眼輪筋や皮下の処理がととも重要で、高い技術が必要です。執刀医選ぶ際の参考にしてください。
ダウンタイムの期間を短くするには?
ダウンタイムを短くするために、手術中の丁寧な操作で出血を抑えながらスピーディに手術を終了することが重要です。それに加えて、術後冷却を中心としたケアを患者さんに協力してもらうことで、術後の腫れや内出血を抑えることができます。
腫れにくい手術の工夫
眉下切開のダウンタイムが長くなる理由の一つが、術中の出血です。手術に出血を抑える工夫がダウンタイムを短くします。また手術時間が長くし過ぎない事も重要です。丁寧な操作を当然ですが、手術スピードも求められるため、腫れを軽減するたには高い技術が必要です。
外科医の技量がダウンタイムや術後の傷跡に影響します。外科手術はどこのクリニックで手術を受けるかが重要ではなく、誰に手術してもらうかが重要です。その視点で病院やクリニックを探すと良い先生に巡り合えると思います。
私の眼瞼下垂手術をご希望の方はこちらをご覧くださ。
腫らさないための自宅でできるケア
術後、自宅でのケアの仕方でダウンタイムの期間がかわります。例えば、腫れや内出血を悪化させないために、頭部を高くして寝ることや、アルコールや刺激物を控えることが大切です。休むときも完全に横になってしまうよりは、ソファーで休んだり、枕を高めにするなどの工夫をすると腫れが引きやすいです。
また術後に患部を冷却することもダウンタイムを短くするのに効果的です。続いて解説します。
眉下切開後のセルフケア方法、自宅での注意点
術後のケアは、ダウンタイムを短くするために非常に重要です。基本は冷やした方が内出血が抑えられると考えています。
冷やし方と温めるタイミング
腫れを抑えるためには、最初の2日間は冷やすことが有効です。冷えたタオルやアイスパックを15分程度当て、少しお休みして、再度当てるといった事を繰り返すと良いでしょう。Amazonなどで、保冷剤を入れる事ができるアイマスクなどが売っているので、そういったものを利用するのが良いと思います。3日目以降は温めるといいと言われていますが、これに関しては私は懐疑的です。やはり冷やすことの方が重要だと思っています。
仕事への復帰タイミング
腫れや内出血はありますが、視野は確保されているので、日常生活や、激しい負荷がかかる事がなければ仕事への復帰も翌日か可能です。縁のある眼鏡や帽子などでカムフラージュしながら日常生活を送る方も多いです。
腫れた状態で職場や学校に復帰するのが難しい場合は、1週間程度の休暇をとれば間違いはないです。通常1週間後に抜糸をしますが、抜糸後はメイクなどでカバーしやすくなります。
メイクや洗顔はいつから可能か
眉下の縫合部以外のメイクは翌日から可能です。縫合部周囲は抜糸の翌日からお願いします。洗顔については術翌日から可能です。石鹸やシャンプーが傷にかかっても大丈夫です。強くこすらないように気をつけてください。
お風呂や運動について
抜糸までの1週間はシャワーのみか湯船につかるとしても短時間にしましょう。また汗をかくような激しい運動は避けて下さい。運動の再開は術後2週間以降ぐらいが無難です。無理のないペースで始めるようにしてください。汗をかかないような日常の動きは問題ないです。
眉下切開を検討するためのアドバイス
眉下切開は、二重切開や眼瞼下垂の挙筋前転などに比較すれば、腫れが少ない手術ですが、皮膚を切開するためある程度の内出血はおきてしまいます。自身の求める効果や生活状況に合った手術であるかをよく考えてから、手術を決断することが重要です。またダウンタイムを少なくするには執刀医選びが重要になります。
眉下切開の副作用・リスク・後悔例
眉下切開の主なリスクとして、傷跡、まぶた内側の引きつれ、眉毛下垂などがあります。これは切除デザインや、術中の縫合技術を工夫するこで回避できます。また、想定以上にが眉毛が下がるという可能性もあります。
傷跡が目立つ
縫合技術が低いと、傷跡が目立つ場合があります。私は傷跡を目立たなくさせるには、眼輪筋や皮下の処理が重要です。皮膚表面に極力引っ張る力を加えない事で、術後の傷跡を目だなくさせることが可能になります。
内側のひきつれ(スジが入る)
皮膚を取りすぎると内側にスジが入ったようなひきつれが起こる場合があります。縫合の仕方やデザイン工夫することで回避ができます。しかり考えて縫合した場合は、術直後にスジが目立ったとしても、時間がたつと少しずつ改善するので安心してください
眉毛位置の変化
術後眉毛が下がる場合があります。これは目が開くやすくなることで、今まで無理に目を開けようとして眉毛を持ちげていのが改善するためです。基本的には眉毛が正しい位置に戻る事になるので、リスクではなく良い変化になるのですが、眉毛の位置に変化があるので少し違和感を感じる場合があります。手術前にその可能性は執刀医の先生と相談してください。
ダウンタイムを抑えた眉下切開の手術を受けるには
眉下切開でダウンタイムを抑えた手術をするには、執刀医の技術に影響する部分が多いです。
・組織を愛護的に扱い繊細な操作
・術中出血を最小限にする技術
・丁寧な縫合技術
などが必要なります。これらの技術は一朝一夕に身につくものではなく、何例も手術を経験し身につくものです。
私は多くの眉下切開の手術を経験しています。今も多くの医療機関で専門の手術を提供しています傷跡を可能な限り目立たなくさせる事や、不自然な引き連れを作ることなく、可能な範囲でしっかりと皮膚を切除することなどに自信があります。私の手術を希望される方は以下からご相談下さい
眉下切開の概要
眉下切開 | |
施術時間 | 1時間 |
麻酔 | 局所麻酔 |
ダウンタイム | 術後1週間の腫れ、内出血、違和感があります。少しずつ改善するので安心してください。傷跡は3か月程度で落ち着きます |
費用 |
保険適用 約45000円 自費の場合 20万~50万 |
※クリニックにより違います。私は患者さんの負担にならないように、上記の一般的なクリニックの費用よりも価格を抑えて手術を行っています。
治療をご希望の方はこちらごご覧ください。
眉下切開の手術は単純そうな手術ですが、様々な事に配慮が必要です。手術手技の教科書をみると学べるかもしれませんが、教科書に書いてない、細かな工夫が術後の結果を左右すると考えています。
眉下切開の手術概要
眉下切開は、眼瞼下垂治療のための健康保険適用手術や、目元を若返らせるための美容目的の自費手術で実施されます。眉下部分の皮膚を切除し、まぶたのたるみを取り除く手術です。通常、局所麻酔で行われるため、入院は通常必要ありません。
眉下切開の目的と効果
眉下切開は、眼瞼下垂の治療目的で行う場合と、目元を若々しくみせる美容を目的として行う場合があります。
眼瞼下垂の治療を目的とする場合、上瞼の皮膚を切除することで、視野障害を改善します。また、まぶたのおもさが取り除かれ、瞼が開きやすくなることで、頭痛や眼痛などの眼瞼下垂の諸症状改善が期待できます。
眼瞼下垂の治療を目的とした場合は、健康保険の適用が可能です(医師の診察により眼瞼下垂の診断が必要です)
参考:厚生労働省:医師法
目元を若返らせる目的で行う場合、老化によりたるんだまぶたを引き上げて、顔全体の若々しさを取り戻すことです。目の周囲に自然な張りを持たせる効果もあります。結果として、目元が大きく明るく見える効果も期待できます。
手術の流れ
手術を行う前に、診察による最終確認を行います。患者さんの希望や肌の状態を確認し手術計画を立てます。手術当日は、局所麻酔を施した後に、眉下部の皮膚を切除します。手術自体は約1時間程度で終了し、術後は短時間の休息を経て帰宅可能です。
私の治療希望の方はこちら
眉下切開の費用相場
眉下切開 | 費用相場(両眼) |
保険適用の場合 | ¥20万~¥50万 |
自費治療の場合 | 約¥45000円 |
埼玉でおすすめ、ダウタイムが少ない、眉下切開可能なクリニック
埼玉で眉下切開可能な、私が勤務しているおすすめのクリニックを一部紹介します。ここですべてを紹介できないので私のすべての勤務病院はこちらからご確認下さい。
(1)新井クリニック(埼玉県東松山市)
東武東上線高坂駅が最寄り駅のクリニックです。駐車場が完備しています。自費治療にも対応してます。電話で私の診察予約をしてください。
住所:埼玉県東松山市西本宿1859-1
(2)入間川病院(埼玉県狭山市)
西武新宿線狭山市駅から徒歩4分の立地です。保険治療のみの対応です。予約制ではないので、電話で私の診察日を確認して受診してください。
住所:埼玉県狭山市祇園17−2
(3)川越眼科手術とまぶたのクリニック(埼玉県川越市)
私は月2回、第2・4金曜日午後に勤務しています。保険希望の方は私の勤務日を予約してください。ウェブ予約になります。
住所:埼玉県川越市旭町1-3-64
医師 簗 由一郎 (やな ゆういちろ
東京でおすすめ、ダウンタイムが少ない、眉下切開可能なクリニック
東京で眉下切開可能な、私が勤務しているおすすめのクリニックを一部紹介します。ここですべてを紹介できないので私のすべての勤務病院はこちらからご確認下さい。
(1)スキンソリューションクリニック(東京都渋谷区)
地下鉄の青山1丁目から徒歩5分の立地です。月1回金曜日に不定期で勤務しています。電話で私の診察を予約してください。
住所:東京都港区赤坂8丁目3−12
(2)サマンサクリニック(東京都練馬区)
西武池袋線練馬高野台徒歩3分の立地です。月1回金曜日に勤務しています。診察日は電話で私の勤務日を確認してください。
住所:東京都練馬区南田中3丁目7−27
医師 簗 由一郎 (やな ゆういちろう)
まとめ 医師紹介
【記事執筆 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎】
【専門分野】眼形成外科(眼瞼下垂他)、美容外科、リンパ浮腫、巻き爪・陥入爪
【資格】日本形成外科学会専門医、日本美容外科学会正会員、日本眼形成外科学会正会員、日本リンパ浮腫治療学会評議員
【その他】もとび美容外科クリニック 眼形成アドバイザー医(現在手術はしていません)、メディア出演 NHK教育 きょうの健康 他
【経歴】埼玉県立川越高校卒業、高知大学医学部卒業、東京大学形成外科教室所属、福島医科大学形成外科、埼玉医科大学 形成外科・美容外科 現在に至る。12の医療機関で専門手術を執刀
埼玉医科大学 形成外科・美容外科 医師 簗 由一郎
埼玉県入間郡毛呂山町毛呂本郷38
ダウンタイムを短くするために、手術中の丁寧な操作で出血を抑えながらスピーディに手術を終了することが重要です。それに加えて、術後冷却を中心としたケアを患者さんに協力してもらうことで、術後の腫れや内出血を抑えることができます。
ダウンタイムを短くするために、手術中の丁寧な操作で出血を抑えながらスピーディに手術を終了することが重要です。それに加えて、術後冷却を中心としたケアを患者さんに協力してもらうことで、術後の腫れや内出血を抑えることができます。