巻き爪は放置しても大丈夫?放っておくリスクや、悪化させない方法をご紹介

足の爪が巻き爪になっていても「自然治癒するだろう」と放置していませんか?巻き爪を放置していると、爪の化膿や炎症、さらには全身の疾患に発展してしまう恐れがあります。

 

今回の記事では、巻き爪を放っておくことのリスクや、エスカレートさせないための方法についてご紹介します。巻き爪のエスカレートを防ぎたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

 

専門医のワンポイントコメント

一般的に「巻き爪」と「陥入爪」という言葉は混同して使われている場合がありますが、「巻き爪」と「陥入爪」は別の状態を表します。

この記事ではわかりやすいように一部「陥入爪」を含めて「巻き爪」という言葉で表現している場合があります。違いについての詳細は解説記事を参照してください。

 

  • 巻き爪=爪甲が彎曲した状態
  • 陥入爪=爪甲が側爪郭に陥入し炎症を引き起こした状態

 

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/basic/#s5

巻き爪を放っておくと、どうなる? 放置する5つのリスク

RISKと書かれた小さな積み木

ここからは、巻き爪の放置によるリスクについてご紹介します。

1:痛みが生じる

巻き爪によって爪が皮膚を刺激すると、爪周りに痛みが生じます。痛みが自然に引いたとしても、根本的な治療をしなければ巻き爪は繰り返されるため、再び痛みを感じることになるでしょう。

 

痛みを和らげるだけであれば、痛み止めを服用するなどの対策があります。しかし痛みの原因を根本的に解消するためには、早めに病院を受診しましょう。

2:炎症・化膿を起こす

巻き爪を放置していると、皮膚に傷がついて細菌が入り込み、炎症や化膿を引き起こす可能性があります。

 

また、爪が皮膚に食い込んで炎症を引き起こした状態の「陥入爪」になっている場合、炎症を伴うことが多く、激しい痛みや腫れなどが生じやすくなります。

3:タコ・ウオノメなど足のトラブルを引き起こす

巻き爪を放置していると、足先の痛みをかばうために正しい歩き方ができなくなります。間違った歩き方を続けていると、歩く際にかかる圧力が足の一部分に偏ってしまい、タコやウオノメなどの足のトラブルを引き起こす原因となるのです。

 

こうした事態を防ぐために、日ごろから正しい歩き方を心がけることが重要です。よい姿勢を保ちながら、踵から足先まで圧力が適度にかかるように意識しましょう。

4:膝痛など関節のトラブルを引き起こす

巻き爪の痛みをかばうために間違った歩き方を続けていると、足だけでなく全身にも影響が及びかねません。誤った歩き方によって関節に不自然な圧力がかかり、膝痛や腰痛などを引き起こす可能性があります。

5:運動不足になる

巻き爪を放置していると、歩くたびに足に痛みを感じるようになるため、歩くこと自体が億劫になり運動不足になる可能性があります。運動不足になると、筋肉量が低下してさまざまな不調の原因となりかねません。

巻き爪が痛くない場合は、放置しても大丈夫?

巻き爪が痛くないからと放置していると、いつの間にか症状がエスカレートしてしまう恐れがあります。爪切りや痛み止めなどによって一時的に症状が緩和されたと思っても、爪の変形自体は改善されていないからです。

 

一時的に痛みが和らいでも、爪が伸びてくると痛みや炎症が再発する可能性があります。症状をエスカレートさせないためにも、巻き爪に気づいた時点でセルフケアを含めた対応を検討すると良いでしょう。

 

専門医のワンポイントコメント

巻き爪の治療は痛みをともなったり、時間や費用がかかることも多いです。臨床現場では痛みのない巻き爪に関しては、何もせずに様子をみましょうという選択をすることも良くあります。

巻き爪の原因を知って悪化を防ごう

ここからは、巻き爪の原因やエスカレートさせないためのポイントについてご紹介します。

巻き爪の原因

チェックリストに虫眼鏡

巻き爪の原因としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • 間違った爪切りをしている
  • 足に合わない靴を履いている
  • 不適切な靴の履き方をしている
  • 歩く量が少ない
  • 歩き方に問題がある
  • 爪が乾燥している
  • 扁平足、外反母趾などの影響
  • 先天的な骨格の影響

 

上記のように、巻き爪の原因には爪切りの方法や歩き方などの生活習慣だけでなく、遺伝的な影響や疾患による影響があります。巻き爪になる原因を知っておくことで、原因に応じた対策を講じられるでしょう。

巻き爪を悪化させないための方法

ランニングシューズの紐を結ぶ足元

巻き爪をエスカレートさせないためには、日ごろの生活習慣を見直すことが大切です。とくに以下のような点に注意すれば、巻き爪を予防する効果が期待できます。

 

  • 正しい爪切りをする
  • 自分の足に合った靴を、正しく履く
  • 日常で歩くことを心がける
  • 歩き方にも気を付ける
  • 爪を清潔に保ち、保湿する
  • 扁平足、外反母趾を治療する
  • ネイルをしている場合は、改善するまでお休みする

 

巻き爪を予防するためには、正しい爪切りが重要です。深爪やラウンドカットではなく、適切な長さの四角い形を保ちましょう。

 

また正しい歩き方で歩く習慣を付けることで、足先に適度な圧力がかかって爪の形を平坦に保てます。爪の細菌感染を防ぐため、爪は毎日きれいに洗浄し、保湿も忘れないでください。

 

専門医のワンポイントコメント

巻き爪となる原因は、大きく環境的要因・遺伝的要因・病的要因の3つに分けられます。

環境的要因の場合、原因が理解できれば予防はそうならないような対策が中心となります。日々の生活を見直して、巻き爪を予防しましょう。

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/selfcare/#s2

巻き爪になった場合、病院に行くべき?

バインダーをもってチェックする医師の手元

巻き爪になった場合、軽度であれば自宅での処置で様子を見ましょう。自宅での処置で改善が見られない場合や患部が腫れている場合、化膿している場合、痛みをともなう場合などは速やかに病院を受診しましょう。

 

ここからは、巻き爪の自宅での処置方法や、病院で受けられる治療方法についてご紹介します。

【自分でできる】巻き爪のセルフケア

巻き爪が軽度の場合は、以下のような自宅での処置を試してみましょう。

 

  • コットンパッキング法
  • テーピング法
  • 矯正グッズの使用

 

コットンパッキング法とは、爪と皮膚の間にコットンやガーゼを挟み込み、痛みを和らげる方法です。またテーピング法とは、テープによって爪と皮膚の隙間を広げ、爪の食い込みを防ぐ処置を指します。

 

コットンパッキング法とテーピング法は、炎症や痛みを和らげるための応急処置であり、根本的な症状の改善にはなりません。一方で市販の巻き爪矯正グッズの使用で、爪の変形を改善させる効果が期待できます。

 

巻き爪矯正グッズをお探しの方には、矯正力と耐久性に優れた「ネイル・エイド」がおすすめです。ネイル・エイドは加工不要ですぐに使用できるため、初心者の方でも扱いやすくなっています。軽度の巻き爪をエスカレートさせたくない方は、ぜひネイル・エイドを試してみてください。

【病院で受けられる】巻き爪の治療

巻き爪の治療は、皮膚科やフットケア外来、形成外科で受けられます。病院で受けられる治療法としては、以下のようなものが挙げられます。

 

  • クリップを用いた矯正治療(クリップ法)
  • ワイヤーを用いた矯正治療(ワイヤー法)
  • プレートを用いた矯正治療
  • ガター法
  • 爪の部分切除
  • 手術治療

 

一般的に、皮膚科やフットケア外来では手術を行わない保存的治療を行います。保存的治療で改善が見られない場合は、外科的な手術が必要になる可能性があります。

 

専門医のワンポイントコメント

巻き爪の治療方法はクリップやワイヤー、プレートなどを用いた矯正治療から手術治療まで多岐にわたります。

ご自身の症状に合った治療を受けるために、巻き爪や治療に関する正しい知識を身につけましょう。

簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/treatment/

まとめ

今回は、巻き爪の放置によるリスクや、エスカレートさせないための方法などについてご紹介しました。足および全身に影響をおよぼさないためにも、巻き爪は早めに対処しましょう。

 

巻き爪が軽度の場合は、矯正器具を使用した自宅での処置で対処するのがおすすめです。「ネイル・エイド」は耐久性と矯正力に優れたクリップ型の矯正器具であり、着脱が簡単な仕組みになっています。気軽に使える機能性の高い矯正器具をお探しの方は、ぜひネイル・エイドを候補に入れてみてください。

 

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【監修 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎医師】