さまざまなデザインが楽しめて、持ちの良いジェルネイル。ネイルのなかでも人気の高いタイプですが、正しい方法で楽しまなければ巻き爪などの原因となる可能性もあります。
そこで今回は、ジェルネイルが巻き爪の原因となる理由や、予防しながらジェルネイルを楽しむ方法などについてご紹介します。爪を健康に保ちながらも、ジェルネイルでおしゃれを楽しみたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
一般的に「巻き爪」と「陥入爪」という言葉は混同して使われている場合がありますが「巻き爪」と「陥入爪」は別の状態を表します。
この記事ではわかりやすいように一部「陥入爪」を含めて「巻き爪」という言葉で表現している場合があります。違いについての詳細は解説記事を参照してください。
- 巻き爪=爪甲が彎曲した状態
- 陥入爪=爪甲が側爪郭に陥入し炎症を引き起こした状態
簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/basic/#s5
ジェルネイルは巻き爪の原因となる可能性がある
まずは、ジェルネイルが巻き爪の原因となり得る理由についてご紹介します。
理由1:爪が薄くなりやすい
通常、健康的な爪はゆるやかなカーブを描くような形をしています。爪が薄くなると、外側からの圧力に抵抗できず、カーブがきつくなって巻き爪になる可能性があるのです。
ジェルネイルでは、ジェルを爪に接着させるために「サンディング」と呼ばれる作業をします。サンディングでは爪の表面を削って細かい傷を付けるため、何度もジェルネイルを繰り返していると爪が薄くなる恐れがあるのです。
また、サンディングを行わないノンサンディングジェルの場合も、爪が薄くなる可能性があります。ノンサンディングジェルでは爪を削らない代わりに、強い酸性の成分で爪の表面を溶かしてジェルを接着させるタイプもあるからです。
理由2:爪が乾燥しやすい
ジェルネイルをすると、爪が乾燥しやすい点にも注意が必要です。乾燥した爪は強度が低下し、外部からのダメージを受けやすくなります。
ジェルネイルをオフする際に使用する除光液の多くには、アセトンが含まれています。このアセトンには、皮膚や爪に含まれる水分を飛ばしてしまう作用があるのです。ジェルネイルによる爪の乾燥を防ぐためには、アセトンの入っていない除光液を使用したり、爪をしっかり保湿したりしましょう。
理由3:ジェルの硬化により、爪に圧がかかる
ジェルネイルは、硬化するときに爪に密着したまま収縮し、爪に圧をかける作用があります。弱った爪や薄くなった爪にジェルネイルをすると、硬化による圧で爪が変形し、巻き爪になる可能性があるのです。
理由4:爪の状態を確認しにくい
ジェルネイルをしている間は自爪が隠れているため、爪の状態を確認しにくい点にも注意が必要です。ジェルネイルは、長持ちするネイルとして知られています。なかには2ヶ月ほど長持ちするタイプもありますが、2ヶ月の間に自爪は3mmほど伸びているのです。
爪が伸びすぎると、爪の先端が変形して巻き爪を起こしやすくなります。巻き爪を防ぐためには、ジェルネイルを定期的にオフして爪の状態を確認し、ケアすることが重要です。
ジェルネイルによる巻き爪を予防する5つの方法
ここからは、ジェルネイルによる巻き爪を予防する方法についてご紹介します。
爪の形・長さに注意する
巻き爪を防ぐためには、爪の形に注意しましょう。巻き爪を予防するためには「スクエアオフ」の形にカットするのがおすすめです。スクエアオフとは四角い形の角に、わずかに丸みを付けた形状を指します。
爪をスクエアオフにカットするやり方は、以下のとおりです。
- 爪切りを使用してまっすぐに切る
- 両先端の角に少し丸みを付ける
また巻き爪を予防するためには、爪の長さにも注目してください。爪を短く切りすぎると、巻き爪をはじめとしたさまざまなトラブルの原因となりかねません。目安として、指の先端と同じくらいの位置でカットするのがおすすめです。
なお、爪が伸びるスピードは手の爪が1ヶ月に3mm程度、足の爪が1ヶ月に1.5mm程度であるといわれています。目安として、手の爪は1週間に1回程度、足の爪は3~4週間に1回程度のペースで爪切りを行いましょう。
爪の切り方の最大のポイントは「スクエアカット」つまり四角に切ることです。
また、切り方だけでなく爪切りの選び方も重要です。選択の際には、以下2つのポイントを押さえましょう。
- よく切れること
- 直刃であること
ノンサンディングジェル使用のネイルサロンに行く
ノンサンディングジェルとは、サンディングを行わないジェルネイルのことです。サンディングの工程を省くことによって、爪への負担を軽減できるとして全国のネイルサロンで注目が集まっています。
巻き爪を予防するためには、ノンサンディングジェルに対応しているネイルサロンを利用するのもひとつの手です。ただし上述したように、ノンサンディングジェルが爪を傷めることもある点に注意しましょう。
フィルインを行っているネイルサロンに行く
巻き爪予防のためには、フィルインを行っているネイルサロンに行くことも検討しましょう。フィルインとは、ネイルオフの際に表面のジェルのみを専用の機器などで除去し、ベースジェルは除去せずに爪に残しておく方法です。ベースジェルを残したままにすることで、ネイルオフの際に爪にかかる負担を軽減できます。
ジェルネイルは3~4週間に1度の頻度で付け替える
ジェルネイルは、3~4週間に1度の頻度で付け替えましょう。長期間ジェルを付けたままにしていると、爪が伸びてさまざまなトラブルにつながる可能性があります。定期的にネイルをオフすることによって、爪の状態を確認できるのもメリットです。
毎日しっかり保湿する
巻き爪を予防して健康的な爪を保つためには、毎日爪をしっかり保湿することが重要です。ハンドクリームやキューティクルオイルを爪の表面や爪の根元、爪の裏にしっかりと塗ってください。とくに爪の根元に潤いを与えることで、新しく生えてくる爪が丈夫になりやすいです。
爪を保湿するタイミングとしては、お風呂上がりがおすすめです。お風呂で爪周りをしっかり洗って清潔にしたうえで、保湿ケアをして乾燥から爪を守りましょう。
巻き爪になっている場合、ジェルネイルはできる?
ここからは、巻き爪になってしまった場合にジェルネイルができるかどうかについてご紹介します。
症状が悪化する可能性があるため、避けた方が良い
基本的に、巻き爪になっている場合はジェルネイルをお休みしてください。傷んでいる状態の爪にネイルを施すと、乾燥や変形が進んで症状が悪化する可能性があります。万全の状態でまたジェルネイルを楽しめるように、まずは自爪をしっかりケアしましょう。
どうしても!という場合は、巻き爪に特化したサロンに行く
「巻き爪になっているけれど、どうしてもジェルネイルをしたい」という場合は、巻き爪に特化したネイルサロンを利用するのがおすすめです。巻き爪に特化したネイルサロンでは、巻き爪になっている爪に矯正器具を装着したうえで、ジェルのカラーリングを施します。
ただし、巻き爪の症状や程度によっては、ネイルサロンを利用できない可能性もあります。利用条件などについては、利用予定のサロンに事前に問い合わせておきましょう。
ジェルネイルと併用可能な、巻き爪セルフ矯正器具を利用する
巻き爪矯正器具によっては、ジェルネイルと併用できるものもあります。そういったものを利用しながらジェルネイルを楽しむことも可能です。
セルフ矯正器具の「ネイル・エイド」はジェルネイルとの併用も可能です。(※厚みがあり過ぎる場合は装着できない可能性があります)
ネイルエイドの詳細:https://medical-media.jp/nailaid/
ジェルネイル以外に、日常生活を見直して巻き爪を予防しよう
巻き爪対策のためには、ジェルネイル以外でも以下のようなことに気を付けましょう。
- 正しい爪切りをする
- 自分の足に合った靴を、正しく履く
- 日常で歩くことを心がける
- 歩き方に気を付ける
- 爪を清潔に保ち、保湿する
- 扁平足・外反母趾を治療する
巻き爪を防ぐためには、正しい方法で爪切りを行うことが重要です。また普段から歩くことを習慣にして、つま先に適度な圧力をかけてください。つま先の詰まった靴やハイヒールは避け、サイズの合った靴を履きましょう。
まとめ
今回は、ジェルネイルで巻き爪になる原因や、巻き爪を予防しながらジェルネイルを楽しむ方法などについてご紹介しました。保湿や爪切りなどに気を付けて巻き爪を防ぎつつ、ジェルネイルでおしゃれを楽しんでくださいね。
なお巻き爪の症状を改善するためには、ジェルネイルとの併用が可能な巻き爪矯正器具である「ネイル・エイド」がおすすめです。ネイル・エイドは着脱簡単な仕様となっているため、初心者の方でも使いやすい特徴があります。気軽に巻き爪のセルフケアをしたい方は、ぜひネイル・エイドをチェックしてみてください。
ネイル・エイドの購入はこちらから:https://medical-media.shop/
ネイル・エイドは、体への侵襲がなく装着可能な器具です。医療機関だけでなく、ネイルサロンなどでも広くお取り扱い頂けれれば、全国の巻き爪でお困りの方に喜んで頂けると考えています。採用をご検討の施設は遠慮なくご相談頂ければ幸いです
ご相談は公式HPの問い合わせフォームから:https://medical-media.jp/contact/medical/#form
【監修 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎医師】