正しい切り方で陥入爪を予防しよう!長さや爪切りの選び方、タイミングをご紹介
「陥入爪を防ぐためにはどうしたらよいの?」「陥入爪にならない爪の切り方は?」と気になっている方は、少なくありません。陥入爪を防ぐためには、正しい爪の切り方を知っておく必要があります。
そこで今回は、陥入爪を予防するための爪の切り方についてご紹介します。陥入爪を防いで爪の健康を守りたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
一般的に「陥入爪」と「巻き爪」という言葉は混同して使われている場合がありますが「陥入爪」と「巻き爪」は別の状態を表します。
- 陥入爪=爪甲が側爪郭に陥入し炎症を引き起こした状態
- 巻き爪=爪甲が彎曲した状態
簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/basic/#s5
陥入爪を予防する切り方とは?押さえるべき6つのポイント
爪の切り方が誤っていると、陥入爪が生じたり悪化したりする原因となります。ここからは、陥入爪を予防する爪の切り方についてご紹介します。
ポイント1:深爪にならないよう注意する
深爪になると皮膚に爪の先端が食い込んで、陥入爪になるリスクが高くなります。深爪を防ぐために、爪を切る頻度を多くしすぎないようにしましょう。足の指は1日あたりおよそ0.05mm伸びるといわれているため、3~4週間に1回の頻度を目安としてみてください。
ポイント2:直線刃の爪切りを使う
爪切りには、ニッパー型とクリッパー型の2タイプがあります。クリニックなどでは、硬い爪でも楽に切れるニッパー型が採用されていることが多いです。反対に一般の家庭では、初心者でも使いやすいクリッパー型が広く普及しています。
いずれの種類であっても、刃の形状が直線状とアーチ状のものがあります。爪に丸みをつけるためにはアーチ状が適していますが、足の爪を整えるためには直線刃がおすすめです。
アーチ状だと爪の端をカットするときに不用意に内側へ刃が入り込み、外側に爪の切り残しができやすくなってしまい、これが陥入爪の原因となります。
そのため、ニッパー型・クリッパー型のいずれであっても、陥入爪の爪切りには直線刃の商品を選択してください。
ポイント3:入浴後のタイミングに切る
陥入爪をカットするタイミングは、お風呂上がりが適しています。入浴後は、爪が柔らかい状態になっているからです。乾燥して硬い状態の爪をカットすると、爪に過度な負担がかかるだけでなく、爪が意図していない部分で、割れたり裂けたりする原因となります。爪の端でこのような状態になると、爪が皮膚に食い込み陥入爪の原因となります。
ポイント4:切る前に角質・汚れを取り除く
爪をカットする前には、爪の周りにたまった汚れや角質を除去しておくのも大切です。陥入爪によって炎症や化膿ができている場合は、とくに慎重に汚れを落としてください。爪が汚れている状態で、誤って皮膚を傷つけてしまうと、その部分から菌が侵入してますます症状が悪くなる恐れがあります。
ただし角質や汚れを除去する際は、強い力で無理やり取り出さないようにしましょう。爪周りを無理に触ると、傷がついて細菌が侵入する可能性があります。
ポイント5:形はスクエアオフカットにする
陥入爪を防ぐためには、スクエアオフカットの形をおすすめします。スクエアオフカットとは、四角形を基本として、角に少しだけ丸みをつけた形のことです。スクエアオフカットに整える手順は、以下を参考にしてください。
- 爪切りでまっすぐにカットする
- 爪の角部分が少し丸みを帯びるようにカットする
陥入爪を防ぐためには、深爪やラウンドカットは避けましょう。
ポイント6:切った面をヤスリで削って仕上げる
爪切りを用いて爪をカットしたら、仕上げとしてヤスリで整えてください。この工程によって、カットした面がなめらかになります。ヤスリを使うときには、双方向にゴシゴシこするのではなく、1つの方向に滑らせるのが重要です。双方向にこすると、二枚爪やひび割れなどを起こす恐れがあります。
以下の記事では、図解入りの爪の切り方の解説や、おすすめ爪切りなども紹介しています。参考にしてください。
すでに陥入爪になっている場合は?
ここからは、すでに陥入爪になっている場合の対処法についてご紹介します。
①化膿・肉芽形成を伴う場合は、病院(医療機関)を受診する
陥入爪に伴って次のような症状が表れている場合、速やかに医療機関を受診してください。
- 腫れている
- 化膿している
- 強い痛みがある
- 肉芽ができている など
陥入爪の治療は、皮膚科や形成外科、フットケア外来などで行われます。陥入爪の治療法には、以下のようなものがあります。巻き爪に伴う陥入爪の場合、巻き爪を矯正することで陥入爪が改善します。
- クリップを用いた矯正治療(クリップ法)※
- ワイヤーを用いた矯正治療(ワイヤー法)※
- プレートを用いた矯正治療 ※
- ガター法
- 爪の部分切除
- 手術治療
※印は巻き爪の矯正治療
皮膚科やフットケア外来では、手術によらない保存的治療を受けられます。保存的治療で改善が見られない場合は、形成外科などで手術治療を行う可能性もあります。
巻き爪や陥入爪を適切に治療してくれる医療機関はまだまだ少ないと感じています。病院の探し方について下記の記事で解説していますので、参考にしてください。
簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/column/when-it-becomes-an-ingrown-nail/
②軽度の場合は、爪が適切な長さになってから切る
陥入爪の症状が軽度である場合は、爪が適切な長さに伸びるまで待ち、そのうえで正しい切り方で爪を切って様子を見ましょう。痛みなどが気になる場合、以下のような応急処置をするのもおすすめです。
- コットンパッキング法
- テーピング法
コットンパッキング法は、皮膚と爪の間にコットンなどを入れ込んで、爪の食い込みを防ぐ方法です。またテーピング法は、テープや絆創膏を用いて爪周辺の皮膚を引っ張り、爪と皮膚の隙間を作る応急処置法を指します。
以下の記事では、テーピングの方法について動画で解説しています。参考にしてください。
陥入爪の原因が巻き爪の場合、セルフケアで巻き爪を改善させる、矯正グッズを使用するのもひとつの手です。そのなかでも「ネイル・エイド」は矯正力が優れており、変形の進んだ爪にも使用できます。初心者の方でも扱いやすいので、ぜひ試してみてください。
看護や介護などでほかの人の爪を切るなら、より丁寧に慎重に!
爪切りを1人でできない子どもや高齢者などの爪をカットする場合は、より丁寧に慎重に行いましょう。ほかの人の爪をカットする際は、以下の手順を参考にしてください。
- 正面から指先がよく見える姿勢になる
- 爪の周囲に角質や汚れが蓄積していれば、濡れた綿棒などを用いて丁寧に除去する
- 利き手と逆の手で爪の表面と指の腹を支え、皮膚を切らないように刃と爪の位置を確認しながら、徐々に爪を切っていく
なお巻き爪や陥入爪、硬い爪など、切るのが困難だと判断した場合は、無理やり爪切りをせず、皮膚科などの医療機関に相談してみましょう。
切り方以外にも注意して陥入爪を予防しよう
陥入爪を予防するためには、正しい爪の切り方を身につける以外にも以下のような点に注意してみてください。
- 自分の足に合った靴を正しく履く
- 歩き方を見直す
- 浮き指・外反母趾・強剛母趾などを改善する ※
※は巻き爪の予防になります
足への負担を減らすため、自分に合った靴を正しく履き、正しい歩き方を身につけましょう。また浮き指・外反母趾・強剛母趾などが巻き爪の原因となります。巻き爪が原因で陥入爪になることも多いため、足の不調は適切な方法で改善させてください。
まとめ
今回は、陥入爪を防ぐための爪の切り方についてご紹介しました。陥入爪にならない健康的な爪をキープするためには、爪の形や長さを適切に整えるのが大切です。
また陥入爪の原因が巻き爪の場合、矯正グッズを使用して爪の変形を元に戻すのがおすすめです。「ネイル・エイド」は耐久性と矯正力に優れており、初心者の方でも着脱しやすい仕様になっています。陥入爪を早期にケアしたい方は、ぜひネイル・エイドをチェックしてみてください。
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【監修 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎医師】