「爪が2枚に分離している」「二枚爪を治すにはどうしたらいいの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。二枚爪は、乾燥や栄養不足、爪への衝撃などが原因で生じる症状です。適切なケアを行うことで、二枚爪の改善や予防が見込めます。
そこで今回は、二枚爪の原因や治し方、セルフケアの方法についてご紹介します。二枚爪の症状にお困りの方は、ぜひ参考にしてみてください。
この記事の監修をお願いしている簗医師の、解説記事へのリンクを文中に掲載しています。より詳しく知りたい方は、簗医師の解説記事もご覧ください。不明な点は掲示板(https://medical-media.jp/bbs/)からご相談ください。
爪が分かれる症状には、一枚の爪が二つに分かれる「二枚爪」と、一枚の爪の下から別の爪が生えてくる「重複爪(ちょうふくそう)」があります。
今回の記事は「二枚爪」に関して解説しています。「重複爪」は「爪甲鉤湾症」などと成因が共通しており、爪への持続的な物理的刺激が影響していると考えられます。
その対策としては、靴やインソールなどのフットウェアの調整が重要となります。
フットウェアについては解説記事:https://medical-media.jp/selfcare/#s2-2
二枚爪(爪甲層状分裂症)とは
二枚爪の正式名称は、爪甲層状分裂症(そうこうそうじょうぶんれつしょう)です。手足の爪は、以下の3層から構成されています。
- 背爪(トッププレート)
- 中爪(ミドルプレート)
- 腹爪(アンダープレート)
何らかの原因で3層構造にヒビが入り、層が分裂してしまった状態が二枚爪です。二枚爪は、手足どちらの爪にも起こる可能性があります。
二枚爪の主な原因
二枚爪の主な原因は、以下の通りです。
- 乾燥
- 外からの衝撃
- 鉄欠乏性貧血の影響
ここからは、それぞれの原因についてご紹介します。
乾燥
二枚爪の原因としてまず考えられるのは、手足の指から爪にかけての乾燥です。爪は乾燥すると脆くなり、ひび割れが生じやすくなります。
とくに空気の乾燥する冬の季節は、爪の水分が不足しやすいです。また頻繁に除光液を使用したり、水仕事をしたりすると、爪が乾燥しやすくなるといわれています。
外からの衝撃
爪に外部からの衝撃が加わると、割れ目ができて二枚爪の原因となります。たとえば手の爪に負担がかかるパソコン作業やピアノ演奏をやりすぎたり、指を扉に挟んだりすると、手の爪が割れやすくなるといわれています。
また、足の爪を家具の角にぶつけたり、足に合わない靴を履いて歩きつづけたりすると、足の爪が二枚爪になる原因となりかねません。さらに爪先の凹凸が気になって触る癖があると、気づかないうちに爪の層をめくってしまい、二枚爪を引き起こしてしまう可能性があります。
鉄欠乏性貧血の影響
二枚爪の原因として、鉄欠乏性貧血も考えられます。鉄欠乏性貧血とは、鉄の不足により酸素が全身に行き渡らなくなる症状のことです。とくに女性の方は月経や妊娠、授乳などの影響で、鉄が不足しやすいといわれています。
二枚爪の治し方 ・セルフケア
二枚爪を治すためには、適切なセルフケアが大切です。ここからは、自分でできる二枚爪の治し方、爪のセルフケアについてご紹介します。
保湿を徹底する
健康な爪を保つためには、爪の保湿を徹底することが大切です。ネイルクリームやネイルオイルなどを活用して、爪をこまめに保湿しましょう。とくに、ネイルオフした後は爪が乾燥しやすくなっているので、念入りに爪を潤すようにするのがおすすめです。
爪切りではなく、やすりで整える
二枚爪を防ぐためには、爪切りではなく爪やすりで爪を整えるのがおすすめです。爪切りを使うと爪に負担がかかるだけでなく、断面が粗くなり二枚爪の原因となります。一方の爪やすりを使えば、爪への負担を軽減しつつ、なめらかできれいな仕上がりになります。
ネイルを頻繁に変えない
二枚爪を防ぐためには、ネイルを頻繁に変えすぎないようにしましょう。なぜなら、ネイルオフに必要な除光液に含まれるアセトンは、爪の水分を奪ってしまうためです。除光液を頻繁に使うと、爪が乾燥する原因となります。なお、除光液による負担を抑えたい場合は、「アセトンフリー」の表記がある除光液を使うのもおすすめです。
ジェルネイルを無理やり剥がさない
ジェルネイルをセルフでオフする場合、無理やり剥がさないことが大切です。急いで力任せに剥がそうとすると、爪に大きなダメージがかかってしまいます。ジェルネイルのオフはプロに任せるか、自分で行う場合は丁寧に行いましょう。
栄養バランスの良い食事をとる
爪は、ケラチンと呼ばれるタンパク質からできています。健康で丈夫な爪を保つためには、タンパク質をはじめとした栄養をバランスよく摂取することが大切です。タンパク質以外にも、亜鉛やミネラル、ビタミンなどが爪に良いとされています。
ダイエットのために過度な食事制限などを行うと、爪に十分な栄養が行き渡らず、二枚爪などの爪トラブルにつながります。
足に合った靴を履く
足の二枚爪を防ぐためには、足に合った靴を着用することが大切です。靴を選ぶ際には、以下のようなポイントを意識しましょう。
- つま先部分に余裕がある
- 足指の上部分に余裕がある
- 足首、足の甲が固定されている
歩いているときに爪に負担をかけないためには、つま先や足指の上部分に適度な余裕がある靴を選ぶのがおすすめです。また、足が靴の中で前後に動いて爪に刺激が加わるのを防ぐため、足の甲や足首がしっかりと固定されている靴を選びましょう。
自分の足に合った靴を選ぶことは、二枚爪だけでなく巻き爪や陥入爪など、さまざまな爪トラブルの防止に効果的です。
ストレングスナー(爪の強化剤)を使用するのもおすすめ
爪が割れるのを防ぐために、ストレングスナー(爪の強化剤)を使用するのもおすすめです。ストレングスナーには、爪の保護と強化を促す成分が含まれています。爪の先端部分までしっかり塗ることで、外部からのちょっとした衝撃から爪を守る効果が期待できるのです。
またストレングスナーの中には、アロエエキスや海藻エキスなどの保湿成分が含まれているものもあるため、爪そのものの健康をサポートする効果も期待できます。
なかなか治らない場合は、皮膚科を受診する
セルフケアをしても二枚爪がなかなか治らない場合は、乾燥や鉄分不足以外の原因があるのかもしれません。そのため、皮膚科を受診して専門家に診てもらうのがおすすめです。患部が気になるからといって、二枚爪を無理やり剥がそうとするのはやめましょう。
爪トラブルを治療するための病院の探し方は、以下の記事で詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。
簗医師の解説記事:https://medical-media.jp/column/when-it-becomes-an-ingrown-nail/
まとめ
今回は、二枚爪の原因や治し方、セルフケアの方法についてご紹介しました。爪が乾燥したり、鉄分が不足していたりすると、二枚爪になる恐れがあります。保湿や食生活の改善などを行って、二枚爪をしっかりケアしましょう。
また、二枚爪以外のよくある爪トラブルとして、巻き爪が挙げられます。軽度の巻き爪にお困りの場合は、巻き爪矯正器具「ネイル・エイド」を使ってみてください。ネイル・エイドは矯正力が高いだけでなく、初心者の方でも簡単に扱えるといった特徴があります。健康的な爪を取り戻したい方は、ぜひチェックしてみてください。
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【監修 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎医師】
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