爪水虫(爪白癬)の原因・治療方法とは?併発しやすい爪トラブルもご紹介

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「足の爪が変色している……これってもしかして爪水虫?」「爪水虫になったらどうすれば良いの?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。爪水虫になった場合、放置せずに医療機関で適切な治療を受ける必要があります。

 

今回の記事では、爪水虫の原因や治療法などについてご紹介します。爪水虫を改善して健康的な爪を保ちたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

爪水虫(爪白癬)とは

爪水虫(爪白癬)とは、カビの一種である白癬が爪に感染する疾患です。中高年男性に多く見られる症状で、進行すると爪が白く濁ったり分厚くなったりします。足の爪、とくに親指の爪で生じるケースが多く、小さな刺激でも爪が変形しやすくなります。

爪水虫の症状・進行段階

爪水虫の初期段階は、爪の一部が黄色や白色に変色する症状が見られます。初期ではかゆみや痛みといった症状は表れにくいですが、次第に変色の範囲が拡大していきます。

 

症状が進行すると、爪の色が黄色や白色から黒色・茶色に変化するのが特徴です。また分厚くなった爪がもろくなり、小さな衝撃で剥がれたり割れたりしやすくなります。またこのような症状が他の爪にも広がります。さらに症状が重くなると、爪が変形して皮膚に刺さったり、激しい痛みによって歩きにくくなったりする恐れもあるのです。

 

このような事態を防ぐためには、できるだけ早い段階で医療機関を受診し、適切な治療を受ける必要があります。

爪水虫の主な原因は「足水虫の放置」

5本指ソックスを履く様子

爪水虫になる主な原因は、足水虫を治療せずに放置することです。足水虫になっている方の約半数が、爪水虫にもかかっているとされています。爪水虫の予防および再発防止のためには、まず足水虫を治療することが大切です。

爪水虫になりやすい人の特徴

ここからは、爪水虫になりやすい人の特徴についてご紹介します。

家族が水虫になっている

爪水虫は、ほかの人に感染する疾患です。そのため家族が水虫になっている場合、バスマットやカーペット、スリッパなどに付着した皮膚や爪を介して爪水虫をもらってしまう可能性があります。

糖尿病もしくは血糖値が高い

糖尿病もしくは血糖値が高い方は、健康な方よりも爪水虫になりやすい傾向にあります。なぜなら、高血糖によって血液の流れが停滞すれば皮膚や爪がもろくなり、感染症のリスクが高くなるからです。また糖尿病の方は、水虫になった場合悪化しやすい点にも注意しましょう。

高齢

高齢者の方は、若い方よりも爪水虫になりやすいといわれています。なぜなら、高齢になると1日中靴下を履いていたり、身体の衰えによって爪のケアを念入りに行えなくなったりして、爪で細菌が繁殖しやすいからです。

爪水虫は病院の何科を受診すれば良いのか

問診予表を書く様子

爪水虫の疑いがある場合、放置せずに早めに皮膚科を受診するのがおすすめです。ここからは、医療機関における爪水虫の検査や治療方法についてご紹介します。

爪水虫の検査方法

爪水虫の検査方法は、一般的に以下のとおりです。

 

  1. 変色などの症状が出ている爪を爪切りなどで部分的に削り取る
  2. 顕微鏡で削り取った爪を観察し、白癬菌の有無を調べる
  3. 白癬菌が確認された場合、爪水虫と診断される

 

顕微鏡による検査結果は、検査当日に出ます。また爪の一部を削り取る際、痛みなどの心配はありません。

爪水虫の治療方法

皮膚科などの医療機関では、一般的に抗真菌薬による治療が行われます。抗真菌薬は爪水虫の原因になる白癬菌の増殖を抑制したり、殺したりする作用が期待されている薬です。

 

抗真菌薬には外用薬と内服薬があり、原則としては内服薬によって爪の内側からアプローチします。一方で外用薬の場合は、爪の外側からアプローチします。いずれの治療薬であっても、爪が新しく生え変わるまでの半年~1年ほどの治療期間が必要です。

爪水虫は市販薬やセルフケアで治療できる?

はてなマーク

インターネットショッピングや薬局などでは、水虫の市販薬が多く販売されています。しかし実は、市販されている水虫の薬は足水虫や身体の水虫向けの商品であり、爪水虫の治療に特化した市販薬は展開されていません。

 

そのため、病院に通わずにセルフケアのみで爪水虫を改善させるのは困難であるといえます。爪水虫の治療に特化した薬を入手するためには、皮膚科などを受診しましょう。

爪水虫の予防方法

玄関に並べられた靴

ここからは、爪水虫の予防方法についてご紹介します。

入浴時に指・爪周りをしっかり洗う

爪水虫を予防するためには、爪周りを清潔に保って細菌に感染しないようにすることが重要です。入浴時には指・爪周りをしっかり洗って、お風呂上がりには乾燥させましょう。足のムレを防ぐために、通気性の高い靴を選ぶのもおすすめです。

一度履いた靴は乾燥させる

白癬菌が増えやすい環境を作らないため、靴をしっかり乾燥させることも大切です。目安として、1回履いた靴は2日ほど休ませて乾燥させましょう。靴をローテーションさせるために、3足程度は持っておくのがおすすめです。また靴のなかに掃除機をかけ、白癬菌を除去する方法があります。

足が触れるものは家族で共用しない

爪水虫に感染しないためには、足が触れるものを家族で共用しないことが大切です。家族内で水虫の方がいる場合、バスマットやタオル、スリッパなどの共用をせず、家のなかを素足で歩くのも避けましょう。

温泉などの利用後は足を洗う

温泉や銭湯など、不特定多数の方が利用する浴場においては、足拭きマットや床などにほぼ100%の確率で白癬菌がいます。そのため、銭湯や温泉などを利用したあとは、しっかり足を洗ってから水気をとって、乾燥させましょう。

足水虫を治療する

上述したように、爪水虫の主な原因は足水虫を放置することです。そのため、爪水虫を予防するためには足水虫を早めに治療する必要があります。足水虫の一般的な治療法は、外用薬の塗布です。

爪水虫の人は巻き爪・陥入爪を併発することもある

爪水虫の足

爪水虫になると、巻き爪や陥入爪を併発することもあります。なぜなら、爪水虫になると爪がもろくなり、わずかな刺激でも爪が変形しやすくなるからです。

 

巻き爪とは、爪の先端が内側に巻き込んだ状態のことです。陥入爪は、爪が変形して皮膚に食い込み、炎症を生じた症状を指します。爪水虫と巻き爪・陥入爪は別物ですが、それぞれをしっかり治療しないと炎症の悪化や再発を招く恐れがあります。

 

まとめ

今回は、爪水虫の原因や治療法などについてご紹介しました。爪水虫を放置していると、爪の変色や痛みなどが悪化します。進行を防ぐためにも、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けましょう。

 

また爪水虫にともなって軽度の巻き爪や、巻き爪に起因する陥入爪が生じている場合は、矯正器具である「ネイル・エイド」の使用をおすすめします。ネイル・エイドは矯正力・耐久性に優れており、変形の進んだ爪にも使用可能です。健康的な爪を取り戻したい方は、ぜひチェックしてみてください。

 

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【監修 埼玉医科大学 形成外科 簗由一郎医師】